バーバーショップ

主役が美容師・理容師の映画10選!

『バーバーショップで本音がいえなけりゃ、どこで本音がいえるんだ!』(ネタバレあり)

これは名言です!床屋(バーバーショップ)の最大の(?)長所を表しているセリフです。

そうです。人がもっとも安心して本音を言える場所は、職場でも家庭でも、友だちの集まりでもなく、実は、美容院(ヘアサロン)や理容室(床屋)だったりするんですよね。人生の楽屋です。

シカゴの下町の床屋さんが、映画の舞台です。
そして、経営者と理容師たち、お客様も、ほとんど皆な黒人という「ブラザー・ムービー」です。

ゴキゲンな「ブラックミュージック」に乗って、オープニングが始まります。
画面にリズミカルに映るのは、色々なヘアスタイル!

主役は理容室の経営者のカルビン。人気歌手のアイス・キューブが演じています。ラッパーだから、セリフにキレとリズムがあります。

カルビンは父から受け継いだ古い店を経営していますが、お店の状況は、はっきりいって苦しいです。

店は、理容師たち各自が、椅子のレンタル代金を店側へ払うシステムですが、それすらもきちんと払えない店員がいます。(日本で「面貸し(ミラー貸し)」と言われるシステムに似ているのか)

前科がある理容師もいるし、ブラックカルチャーに憧れて入ってきた白人の新人もいるし、マジメすぎて子どもの頭にハゲを作るヘボ技術者もいます…。

紅一点の女性技術者は失恋のショックで落ち込み、その女性技術者に憧れる店員もいる、などの個性的な顔ぶれです。
そして誰よりも目立つのは、話すと止まらない、機関銃トークの古株の理容師エディですね。

お客さんは「これから仕事探すから散髪して」とお金を払わない若者も来ます。お父さんの時代からの伝統で、お金が無い人からは料金を貰わない良心的な店のようです。また散髪もせずに、ヒマで1日中いりびたって、おしゃべりしている老人もいます。

こんなメチャクチャな人たちに囲まれて、もうカルビンは経営がイヤになっちゃってます。もうすぐ奥さんに子どもが生まれるのに借金があって新たな融資はしてもらえない。店の電気はショートするし、とうとう店を売ろうします。でも、買い手のウォレスは怪しい。いかにもチンピラの金融業者です。「店の経営はそのまま。看板もそのまま。夜だけは、キャバクラにする」とか、その時だけはうまいことを言い、カルビンはつい、代金2万ドルを受け取ってしまいます…。

しかし、父の代から働くエディはカルビンに言います。
「昔の理容師は、カウンセラーで、ファッションリーダーで、技術を伝えた。最近のヤツは、基礎が無いのに尊敬されたがる」
「昔の人間が築きあげたものをドブに捨てちまうのは許せない」

思わず父の写真を見て考えこむカルビン。しっかり者の妻ジェニファからは、金貸しウォレスの悪い噂を聞き、カルビンの今の借金の問題は客や店員のせいではなく、カルビン自身の一攫千金の甘い考え方にあると指摘されます。

…そんなこんなで、カルビンは店を売ったことを後悔し、ウォレスに電話し、2万ドルを返して店を取りもどそうとします。が、そこでウォレスはワルの本性をあらわします。
「夕方までに4万ドルを返せ」と倍の値段をふっかけてきます。

お金を用意しないとカルビンは店を失います。その上、近所でATMが盗まれ、その犯行に店員(前科がある)のクルマが使われていたために、事件にも巻き込まれて…。

観たあとに、ほっこりと心があたたまる、ブラザームービーです。

アメリカでは大ヒットして、2作目、3作目が作られた他、スピンオフ映画の『ビューティショップ』も公開されました。

音楽も良いですが、何よりもエディのセリフが心に響きます。これほど理容店(バーバーショップ)の美点をストレートに賛美した作品は映画史上でもマレでしょう。

「何でもしゃべれる。それがバーバーショップだ」

「この店は、黒人のよりどころだ。地域の要(かなめ)だ。社交クラブだ」

「(先代の)父さんは知っていた。ちょっと散髪するだけでも人の心がなごむってことを」

「親父さんは、金はなかったが心は豊かだった。人に投資したんだ」

「どんなヤツにも扉をひらいていた」

誰もが、こんな居心地の良いバーバーショップやヘアサロンへ行きたくなる映画です。

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『バーバーショップ』(アメリカ映画 1940年)
監督:ティム・ストーリー
出演:アイス・キューブ セドリック・ジ・エンターティナー 他

この作品のコラムは…
『バーバーショップ』何でもしゃべれる。本音がしゃべれる。

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