これは、
台湾の名匠ホウ・シャオシェン(侯孝賢)がインタビューで語った言葉です
「こわい…!」という恐怖の感覚は誰にでもあります。
あたりまえのことです。
危険をさける本能のような場合もあるでしょう。
けれども… こわがり過ぎてしまうのは、良くないのです…。
なぜかというと、悪い人間は、おうおうにして
人の恐怖感をあおり、利用して、そこにつけこむからです。
恐怖に支配されすぎて、恐怖感の奴隷になってはいけません。
オレオレ詐欺などは典型です。
「大変だ、大変だ!」と脅かしてパニックにさせた後に
自分のいいなりにさせて、お金を振り込ませます。

ヤクザやイジメっ子も、同じ手口です。
「もし警察にとどけたら、どうなるか…?」
「もし先生や親に言いつけたら、ひどい目に…!」
脅し文句で、人をしばりつけようとします。
もう少しソフトな言い方で恐怖をあおる他人もいますね。
「そんなことをしたら、あなたのためになりませんよ」
「もし失敗したら、どうするの?」
「世間の笑い者になるつもり?」
1番やっかいなのは、自分の中に、怖がり過ぎる自分をもつことです
「やってもムダだろう」「心配でたまらない…」
「もしダメだったらどうしよう」
「失敗したら笑い者になるだけ…」
あまりにもこわがり過ぎると、冒険も挑戦もできず
進歩や成長をしないままに、人生が過ぎてしまいます。
そして老人になった時に、
「たとえ失敗しても、もっと挑戦すればよかった」と後悔します…。

ホウ監督は、青春映画から、家族、恋愛、アクションと幅広いジャンルの作品を創っています。
美しい映像と、繊細な人物描写、どの作品も風がふいているような爽やかさ。
作品にハズレが無いという、台湾ニューシネマを支えた巨匠です。
日本との合作や協力作も多く、日本と縁が深い監督です。
最高傑作は、やはりベネチア映画祭グランプリの『非情城市』でしょうか。
時の政治に翻弄されながらも、たくましく生きていく大家族を描いています。
日本のS.E.N.S.の音楽が、ノスタルジーとアジアの深みを与えています。
「虎穴に入らずんば虎子を得ず」という昔のことわざがあります。
「リスクを取らないのが1番リスク」という言葉もあります
新しいことに次々と挑戦して、道を切り拓き、そして成功してきたホウ監督。
映画を発表する場を増やし、後進のサポートなどにも力を注いできました。
彼の「こわがればこわがるほど…」という言葉は、
いつも前向きに挑戦をする人を励ましてくれます。


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