これは、
『恋人よ帰れ! わが胸に』(1958・アメリカ)
に出てくる言葉です。
ウソをつく人、他人をだます人は、
世の中にたくさんいます。
また、だまされる人も、たくさんいます。
けれども… たいていのウソは、時がたてばバレます…。
「少しの人だけを、長い間、だますことはできる。
多くの人を、少しの間だけ、だますことはできる。
しかし、
多くの人を、長い間、だますことはできない」
という名言があります。(もとはリンカーン大統領の言葉)
この映画の中のウソは、いわゆる「保険金サギ」です。
主役はTVカメラマンのハリー(ジャック・レモン)。
アメフトの取材で、選手と当たって転んでしまい、脳しんとうで入院。
ケガしてないのに、弁護士の義兄(ウォルター・マッソー)は、
大ケガをよそおう「保険金サギ」を思いつきます。
正直者のハリーは、「サギ」なんて本心ではイヤなのですが、
もしも、今は離れてしまった妻の心を取り戻せるなら…、という期待があり…。
サギに罪悪感を感じるハリーは、病室で食べた中華の出前に
添えられたフォーチュンクッキー(おみくじ付の菓子)を割ると
この言葉が書かれた紙片がでてきます。

中の紙片に言葉が書かれている
お菓子です
フォーチュンクッキー
その前に、テレビでリンカーン演説の同じ言葉を聴いていたハリーは、
1日に2回も、自分のサギを責められるような言葉と遭遇して
目をむいて凍りつきます…。(こういう演技がホントにうまい!J・レモン)
ちなみに、映画の原題は「ザ・フォーチュン・クッキー(The Fortune Cookie)」です。
日本では「恋のフォーチュンクッキー」という歌がありましたが
アメリカの中華料理店で、オマケとして出されるお菓子ですね。
いつも小道具の使い方がシャレている
コメディの巨匠ビリー・ワイルダーらしいうまい使い方です。
いつ自分のサギのウソがバレるか、とヒヤヒヤする主人公の心情や
ストーリーと名言がぴったりと合っています。
名言の出典は、アメリカの第16代大統領
エイブラハム・リンカーン(1809-1865)の言葉。
1863年に南北戦争下で奴隷解放を宣言したり
多くの名演説をのこした民主主義の大統領として知られ
その人生は映画でも多く取り上げられています。
英語では、こういう文になっています。
It is true that you may fool all the people some of time
― you can even fool some of the people all the time
― but you can’t fool all the people all the time.
(これは真実だ。あなたは多くの人を少しの時だけだませるだろう。
少しの人だけを、ずっとだますことはできる。
しかし、あなたは多くの人を長い間だますことはできない)
アメリカの大統領はスピーチ上手が多く
それらを紹介した、このような本もあります。
アメリカ人ならば誰でも知っている(学校で習う?)演説も多いせいか
ハリウッド映画には、大統領スピーチを取り入れたセリフが出てくるようです。



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